研究記録
テーマ 父親の子育て意識と実態
1992.12〜1993.10
機関誌発表 TwoWay124号
手法 実態調査 首都圏に住む勤労者家庭の父親(358名)と母親(178名)および子ども(278名)。父親と母親双方に、仕事と家庭のバランス、教育観、理想の親像と自己評価などを聞く。子どもにも父親と母親の評価をしてもらう。
グループインタビュー アンケート回答者の中から年齢別に選んだ13名を対象に、子どもとのコミュニケーションの取り方、上手な叱り方、目指す父親像、地域との関わり方などを調査。
父親の子育てレポート 5名の父親に、・父と子の成長の原点・父親業・子に育てられた父親などのテーマでレポートを依頼。
研究概要
父親不在は、家庭の弱体化を招くと言われている。「学校週5日制」「国際家族年」と、家族の触れ合いの大切さが問い直されている今、父親の意識を中心に、それを母親や子の側からも眺めることによって、現代の家庭教育の問題点や有るべき姿を探った。
小中学生の子どもを持つ首都圏の勤労者の父親358名に聞いたところ、現状では仕事優先の父親が45%と多いものの、「家族と一緒の時間を大切にしたい」という気持ちは強く、透明人間、給料運搬人的イメージの父親は少数派であった。
子どもと触れ合う時間は以前より増えているものの、まだ不十分で、「子どもと一緒にいられる時間が少ない」が34%と、教育上の悩みのトップに上がった。
目指す父親像母親像では、父母ともに、「子どもを信じ見守る存在」になることが一位であったが、子どもの側からは必ずしもそうは感じられていなかった。また、子どもに身につけさせたいのは、男女ともにまず「やさしさ」「思いやり」、次いで「自主性」であった。
マスコミ等の反響
朝日新聞 20行3段
読売新聞 29行2段
中日新聞 19行6段
公明新聞 34行2段
日本農業新聞 37行3段