阪神大震災の被災者から学ぶ わが家の防災実行マニュアル 1995.9 編集・発行 |
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はじめに 世界各地で大地震が起きていますが、日本は世界全体の自身の割りあまりが発生する地震国であることを私達は今、再認識しなければならないでしょう。 さまざまな情報があり、またぼうさい用品が売られていますが、それぞれの家庭ではどのような心構えをし、どのような用意をすればよいのでしょうか。 商品科学研究所では阪神大震災(平成7年兵庫県南部地震)で被災された45人の方々を訪ね、その生々しい体験を伺いました。 また、生活者の参加をもとに実際に家庭で主な防災用品のテストを行い、生活につながりのふかい諸機関での取材を重ね、事前準備や、いざという時に役立つ防災情報を集めました。 これらの情報を元に、それぞれの家庭の事情に合わせた適切な物と行動の備えができるよう、防災実行マニュアルを作成しました。 防災用品を準備するだけでなく、日ごろから「自らの身の安全は自らが守る」ちうy防災の姿勢でまず実行してみましょう。<本文より> |
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防災実行マニュアル作成するにあたって 阪神大震災後、たくさんの防災に関する本が出版された。商品科学研究所でも出版しようということになり、担当が私ともう1人のスタッフに回ってきた。「自然の大災害の前には何をしても無駄ではないか」「既に多くの出版物が出ている中で、時期遅れて出版する意味があるのか」等、悩んだ。 大阪のスタッフが被災者から聞き取った体験に基づき、いざというときに必要だと思われる様々な防災用品を購入し、モニターテストした。 ・ガラスフィルムはどのタイプが張りやすいか ・エマージェンシーフィルムなるものは、防寒になるか ・非常持ち出し用袋より、釣り用チョッキにいろいろ詰めておいた方が便利ではないか など、他の情報誌にはない情報になった。 人の絆が人を救う 防災実行マニュアルを作成してみて、それまで持っていた、大自然のまえの人間の無力感は変わった。「いざと言う時は、体験が役立つ。」ということは、普段備えていないとそれこそ無力のままであり、備えのポイントは近隣とのコミュニケーション作りであるということを学んだ。 さっそく、私の住む自治体に防災委員会設立を提案し、自分もそのメンバーになった。防災実行マニュアルは自治体の全50所帯に買ってもらい、以後自主防災訓練を毎年行なっている。 メンバーが7人もいること、メンバーの中に自衛隊の防災専門家がいること、等が幸いして、毎年盛会であり、確実に自治会の絆は深まっている。 防災訓練 2003年度
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